話題株ピックアップ【夕刊】(2):神戸物産、キヤノン、トヨタ
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■神戸物産 <3038> 3,829円 -165 円 (-4.1%) 本日終値 神戸物産<3038>が反落。24日の取引終了後、9月度の単体業績を開示した。売上高は前年同月比4.7%増の427億5900万円、営業利益は同0.8%減の21億7100万円、経常利益は同68.0%減の7億1300万円となった。大幅な経常減益となり、見切り売りが出たようだ。引き続き利便性の高い冷凍野菜のほか、セール対象商品が売り上げの増加に貢献した。一方、円安局面で取り組んだ為替予約に関し、9月末にかけて円高に振れたことに伴い、営業外で時価評価損を計上した。「業務スーパー」では4店の新規出店があった。 ■ナガセ <9733> 1,753円 -72 円 (-4.0%) 本日終値 ナガセ<9733>が反落。24日取引終了後に25年3月期連結業績予想の修正を発表。売上高を546億2900万円から564億2900万円(前期比6.5%増)へ上方修正した一方、純利益を32億3600万円から25億7700万円(同1.0%減)へ下方修正しており、これが売り材料視された。ダンロップスポーツウェルネスの子会社化により売上高は増加する見込み。利益面では持ち分法適用会社の業績悪化に伴う投資損失の計上が響く見通し。 ■未来工業 <7931> 3,335円 -60 円 (-1.8%) 本日終値 未来工業<7931>が軟調推移。24日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。今期の売上高予想を1億2900万円増額して452億9200万円(前期比2.7%増)、最終利益予想を3億5800万円増額して45億6300万円(同10.8%減)に引き上げた。4~9月期の業績において、電材及び管財と、配線器具の価格改定の効果が現れた。原材料単価の上昇などの影響を受けながらも増収増益につなげ、上期の業績を踏まえて通期の業績予想を見直した。もっとも、下期は期末にかけて原材料単価が期初の見込みを上回ることが予想されるとの見方を示しており、業績予想の引き上げに対し買い向かう姿勢は限られた。上期の売上高は前年同期比3.1%増の223億6300万円、最終利益は同6.4%増の23億9800万円で、計画を上振れして着地。中間期として過去最高益を更新した。 ■キヤノン <7751> 4,959円 -80 円 (-1.6%) 本日終値 キヤノン<7751>が反落。同社は24日の取引終了後、24年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。今期の売上高予想は600億円減額して4兆5400億円(前期比8.6%増)、最終利益予想は100億円減額して3250億円(同22.9%増)に見通しを引き下げており、ネガティブ視されたようだ。業績予想の前提となる為替レートは、第4四半期(10~12月)は1ドル=145円、1ユーロ=160円とした。通期比では対ドルで約9円、対ユーロで約11円の円安となるが、前回公表からは対ドルで約4円、対ユーロで約2円の円高の想定となる。新たな為替レートの前提と直近の事業状況を業績予想に反映した。1~9月期の売上高は前年同期比7.3%増の3兆2361億1100万円、最終利益は同18.8%増の2185億6900万円となった。 ■トヨタ自動車 <7203> 2,600円 -2.5 円 (-0.1%) 本日終値 トヨタ自動車<7203>は一進一退の動き。前日のニューヨーク為替市場でドル円相場は一時1ドル=151円50銭台までドル安・円高に振れた。23日には153円台に乗せるなど、今週に入り円安が急速に進行していたが、トランプ氏が米大統領選で当選した際の米国内でのインフレ圧力の高まりを意識した米長期金利の上昇が一服。更に、加藤勝信財務相とイエレン米財務長官が会談し、日米両国で為替に関して親密な意思疎通を図ることを確認したと伝わった。もっとも東京時間に入り、ドル円相場は足もとでは151円台後半と、下値の堅さもみせている。ポジション調整が一巡した後は再度、ドル高・円安が進むとの見方もあり、自動車株に対しては売り急ぐ姿勢は限られている。 ■ジェリビンズ <3070> 115円 +18 円 (+18.6%) 一時ストップ高 本日終値 ジェリービーンズグループ<3070>が動意。この日朝方、格闘家の朝倉未来氏がオーナーを務める化粧品の開発製造、販売を行うMAKE BEAUTURE(メイクビューチャー、東京都千代田区)と戦略的業務提携を締結したと発表した。顧客の相互送客やメイクビューチャー商品のドラッグストア向け流通などを進める。これが材料視されたようだ。 ■ベースフード <2936> 476円 +62 円 (+15.0%) 一時ストップ高 本日終値 ベースフード<2936>が続騰。メルコホールディングス<6676>社長の牧寛之氏によるベースフード株の買い増しが続いており、需給面を含めて思惑視されたようだ。24日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書によると、牧寛之氏の保有割合は15.88%から19.08%と一段と上昇した。報告義務発生日は24日。市場内で株式を取得している。保有目的の項目では、主要株主として長期安定保有する方針を示している。 ■CaSy <9215> 906円 +86 円 (+10.5%) 一時ストップ高 本日終値 CaSy<9215>は高い。24日取引終了後、ワタキューホールディングス(京都市下京区)と合弁会社を設立すると発表した。高齢者に対する家事代行サービスなどを中心とした総合的なサービスプラットフォームの構築を目指す。出資比率はワタキューHDが87%、CaSyが13%。これが材料視されたようだ。 ■モバイルファクトリー <3912> 886円 +55 円 (+6.6%) 本日終値 モバイルファクトリー<3912>が後場急伸。午後1時ごろ、株主優待制度を新設すると発表した。1000株以上を1年以上継続保有している株主を対象として、3月末・9月末を基準日にデジタルギフトを各1万円分(年間合計2万円分)贈呈する。初回基準日は2026年3月。これを好感した買いを集めた。あわせて、24年12月期連結業績予想について売上高を35億7000万円から32億7600万円(前期比2.8%減)へ、営業利益を10億6000万円から10億1100万円(同7.0%増)へ下方修正すると発表した。主力の位置情報連動型ゲーム「駅メモ!(ステーションメモリーズ!)」で移動系アイテムが好調な一方、レイドイベントが不調だったため。 ■東リ <7971> 385円 +16 円 (+4.3%) 本日終値 東リ<7971>が高い。午後2時ごろに4~9月期連結業績予想の修正を発表。売上高を475億円から474億円(前年同期比2.0%増)へ小幅に下方修正した一方、営業利益を7億円から10億1000万円(同22.5%減)へ上方修正した。これが好感された。新設住宅着工戸数の減少を背景に販売数量が想定を下回ったことが売上高を押し下げる。利益面では販売価格の底上げと製造原価低減の取り組みが奏功し、従来予想を上回る見通しとなった。 株探ニュース