ドル円、150円台後半まで上げ拡大 200日線を試すか注目の展開に=NY為替概況

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ドル円、150円台後半まで上げ拡大 200日線を試すか注目の展開に=NY為替概況

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となり、ドル円は150円台後半まで上げ幅を拡大した。米国債利回りも上昇する中、ドル円は上値追いが強まっており、目先は151円台前半に来ている200日線を試すか注目される。

 FRBの利下げペースは他の主要中銀と比べて緩やかなペースになるとの見方から、市場のドル高への期待は根強い。一部からは11月FOMCで利下げが見送られるのではとの観測も浮上していた。また、米大統領選や中東リスクに絡んだドル高も指摘されている状況。ドル円については日曜日の衆院選での自民党の苦戦が報じられており、政治的な不安定が日銀の利上げに影響するのではとの見方も出ていた。

 ユーロドルは下値模索が続き、1.0815ドル付近まで下げ幅を拡大。先週末には買い戻しが入り、200日線付近まで戻していたものの、本日の値動きを見た限りにおいては、強い上値抵抗となっているようだ。

 今週は10月調査分のユーロ圏PMIが発表される。前回とほぼ同水準が見込まれているが、内容次第ではユーロをさらに低下させる可能性があるとの指摘が出ている。ECBは先週、2回連続で金利を引き下げたが、ラガルド総裁はPMIデータが政策決定において重要である可能性を示唆していた。今週のPMIデータがユーロ圏経済の低迷を示す証拠をさらに提供するようであれば、ユーロドルは弱含みで推移する可能性が高いという。

 ポンドドルも下げを加速させ、これまで強くサポートされている1.30ドルを再び割り込んだ。100日線が1.2960ドル付近に来ており、目先の下値サポートとして意識される。今週はベイリー英中銀総裁の講演がポンドの鍵となる可能性があり、今後の利下げのシグナルとなるか注目されるとの声も聞かれる。

 今月の英経済指標は先週の英小売売上高など強めのデータも出ており、11月は利下げを実施するものの12月は見送るのではとの観測も出ている。ただ、ベイリー総裁はインフレが落ち着いていることから利下げに前向きとも言われている中で、総裁がどのような発言をするか注目される。

 総裁の講演は木曜日の10月の英PMIよりもポンドにとって重要との声も出ている。英PMIはポンドにとってポジティブな材料となる可能性があるが、その影響は限定的な可能性もあるという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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