株価指数先物 【週間展望】 ―主要企業の決算の影響を受けやすい相場展開

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先物

 今週の日経225先物は、発表が本格化する企業決算の影響を受けやすい相場展開になりそうだ。先週の米国では、ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーなど金融企業の良好な決算が相次ぎ、NYダウを押し上げる一方で、ユナイテッドヘルス・グループの慎重な見通しがNYダウを押し下げる場面もみられた。

 さらに、オランダのASMLホールディングは2025年12月期の見通しを引き下げたことが嫌気されて急落し、他の半導体株に売りが広がった。その後、台湾積体電路製造(TSMC)の予想を上回る決算を受け、ASMLショックは和らぐ形となった。

 18日の米国市場では、ネットフリックスが、前日の取引終了後に発表した7-9月期決算が予想を上回り大幅高となった。ハイテク株への投資家心理が上向くなかで、アマゾン・ドット・コムなど大型テック株の一角が買われた。主力企業の決算発表が本格的に始まったが、好調なスタートを切った形である。

 国内ではディスコ <6146> [東証P]の決算に関心が集まっていたが、生成AI(人工知能)向けに高性能半導体の需要が増加し、ダイシングソーなどの出荷が好調であり、10-12月期見通しは予想を上回った。この結果を受けて18日は7%超上昇しており、今週もリバウンド基調が続くようだと、本格化するハイテク企業などの決算に対してアク抜けも意識されてこよう。

 先週の日経225先物は15日に4万0300円をつけ4万円の大台を回復したが、翌日は3万8830円まで売られる荒い値動きとなった。ただし、その後は3万8790円まで下げる場面もみられたが、概ね3万9000円辺りでの底堅さが意識されていた。一方で、16日の下落局面ではボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジを割り込んでおり、+1σ(3万9480円)が抵抗線として意識されてくる。

 そのため、オプション権利行使価格の3万9000円を中心とした上下の権利行使価格3万8750円から3万9375円のレンジを想定する。今週はニデック <6594> [東証P]やキヤノン <7751> [東証P]、信越化学工業 <4063> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]など主要企業の決算発表が予定されている。決算を受けた短期的な売買に振らされやすい面はあるが、3万9000円処では押し目狙いのロング対応となろう。

 一方で、日米ともに良好な決算が相次ぐようだと、+1σを捉えてくる可能性がある。突破を狙ったロングの動きは限られようが、ショートカバーを誘う形に向かう展開も意識しておきたい。衆院選を控えるなかでロングは積み上がっておらず、反対に政権交代を警戒したショートが若干ながら積み上がっていると考えられる。

 なお、18日の米VIX指数は18.03(前日は19.11)に低下した。先週は緩やかな低下傾向を維持しており、週末には支持線として意識されていた75日移動平均線(17.95)と25日線(14.49)を下回ってきた。不安心理が高まった状態とされる20.00を下回り、支持線水準を割り込んできたことで、リスク選好に向かわせよう。

 10月第2週(10月7日-11日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では8週ぶりの買い越しであり、買い越し額は4081億円(10月第1週は2080億円の売り越し)だった。なお、現物は2473億円の買い越し(同3955億円の売り越し)と2週連続の買い越しであり、先物は1607億円の買い越し(同6036億円の売り越し)と4週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で1856億円の売り越しで2週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1548億円の売り越しとなり、2週連続の売り越しだった。

 主要スケジュールでは、21日に中国10月最優遇貸出金利、米国9月コンファレンス・ボード景気先行指数、22日にIMF世界経済見通し、23日にG20財務相・中央銀行総裁会議(~24日)、米国9月中古住宅販売件数、24日に米国10月製造業PMI、米国9月新築住宅販売件数、25日に10月東京都区部消費者物価指数、8月景気動向指数改定値、米国9月耐久財受注などが予定されている。

――プレイバック・マーケット――

●SQ値
11月限 日経225 32454.88  TOPIX  2318.99
12月限 日経225 32639.57  TOPIX  2343.77
01月限 日経225 36025.97  TOPIX  2513.46
02月限 日経225 37018.07  TOPIX  2563.93
03月限 日経225 39863.92  TOPIX  2716.15
04月限 日経225 39820.59  TOPIX  2766.89
05月限 日経225 38509.47  TOPIX  2728.75
06月限 日経225 38535.35  TOPIX  2714.56
07月限 日経225 41531.26  TOPIX  2893.54
08月限 日経225 35661.68  TOPIX  2510.68
09月限 日経225 36906.92  TOPIX  2585.41
10月限 日経225 39701.93  TOPIX  2721.72

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
24/12 10月18日  39180  39440  38930  39010  -90
24/12 10月17日  39130  39520  38790  39100  -90
24/12 10月16日  39820  39930  38830  39190  -720
24/12 10月15日  39500  40300  39410  39910  +300

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
24/12 10月18日  2699.0  2716.0  2685.5  2690.0  -5.0
24/12 10月17日  2686.5  2711.5  2682.0  2695.0  +4.5
24/12 10月16日  2717.5  2723.0  2679.0  2690.5  -31.5
24/12 10月15日  2701.5  2750.0  2698.5  2722.0  +14.0

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
10月18日(12月限) 39170  +160
10月17日(12月限) 39205  +105
10月16日(12月限) 39450  +260
10月15日(12月限) 38955  -955
10月14日(12月限) 40095  +485
 ※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い    前週末比
10月11日    1702億円  +378億円 2兆0312億円  +1765億円
10月04日    1323億円  -263億円 1兆8546億円  -1335億円
09月27日    1587億円  +13億円 1兆9881億円  +1715億円
09月20日    1573億円  -116億円 1兆8166億円  +3909億円
09月13日    1690億円 -2543億円 1兆4256億円  +3072億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
10月16日    5580万株    -38万株  8億8939万株   -485万株
10月15日    5619万株   +290万株  8億9424万株   +652万株
10月11日    5329万株   +370万株  8億8771万株   +2708万株
10月10日    4959万株      0株  8億6063万株   +170万株
10月09日    4959万株      0株  8億5893万株   +726万株
10月08日    4959万株      0株  8億5166万株   -931万株
10月07日    4959万株   +1117万株  8億6097万株   +4086万株
10月04日    3841万株   -484万株  8億2011万株   +141万株
10月03日    4325万株   -195万株  8億1870万株   +835万株
10月02日    4521万株    +11万株  8億1034万株   -384万株
10月01日    4510万株    -43万株  8億1419万株   +1250万株
09月30日    4553万株   +136万株  8億0168万株   -3972万株
09月27日    4416万株   +179万株  8億4140万株   +1億1810万株
09月26日    4236万株    -78万株  7億2330万株   +9635万株
09月25日    4315万株   +559万株  6億2695万株   -5558万株
09月24日    3756万株   -187万株  6億8253万株   -1057万株

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