ドル円、150円台維持できず 上値期待は肩透かしに=NY為替概況
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ドル円、150円台維持できず 上値期待は肩透かしに=NY為替概況 きょうのNY為替市場、ドル買いが一服する中でドル円は戻り売りが強まり、一時149.35円付近まで下げ幅を拡大した。前日の強い米小売売上高を受けての150円台への上昇をほぼ帳消しにした格好。前日の力強い上げから、150円台を完全回復し151円台前半に来ている200日線を試すか注目されたが、きょうのところはその期待は肩透かしに終わっている。 FRBが利下げサイクルを開始し、日銀は逆に利上げに着手し始める中で、以前のように160円を超えて上昇すると見ている向きはまだ少ない。ただ、逆に下押す動きもないことからリバウンド相場が崩れる雰囲気ではないが、ドル円は10月に入って急ピッチで上昇したこともあり、150円台はさすがに重かったようだ。戻り待ちの売りオーダーも多く観測されいた。 ユーロドルは買い戻された。前日はECB理事会を受けてユーロ自体も売りが膨らみ、ユーロドルは1.0810ドル付近まで下落していた。200日線を下放れる展開となっていたが、本日はその下げを取り戻す動き。本日の200日線は1.0870ドル付近に来ているが、目先はその水準を回復できるか注目される。 ただ、前日のECB理事会を経てユーロに弱気な見方が広がっている。ECBは恐らく各理事会ごとに利下げするのではと見方も増えつつある。そのような中でECBの利下げペースは、FRBはもちろん、英中銀よりも速くなると考えられており、ユーロは上値が重い展開がしばらく続くと見られているようだ。ユーロドルは1.08ドルを下回れば、すぐに1.07ドルを試しに行くとの声も出ている。 ポンドドルは1.30ドル台で上下動。今週は1.29ドル台に来ている100日線を試すかにも思われたが、1.30ドル台を死守している。本日はロンドン時間に9月の英小売売上高(数量ベース)が発表になっていたが、予想を上回る強い内容となっていた。 これを受けてエコノミストからは、英中銀は緩やかな利下げを選択する可能性が指摘されていた。利下げが相次げば消費者の需要がさらに高まる恐れがあり、そうなればインフレが再燃する可能性もあるため、利下げは緩やかに行われる可能性が高いという。 ただ、英中銀の利下げにあたっては様々な見方が出ていることも事実で、ベイリー総裁は大幅利下げを推進したがっているとの見方も伝わっている。総裁はサービスインフレが緩和するにつれて、連続引き下げを推進する可能性があるという。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美