<注目銘柄>=大有機、業績回復から拡大基調へ

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 大阪有機化学工業<4187.T>は、7月16日に年初来高値4255円をつけたあと、半導体関連銘柄の低迷や全般相場の下落を受けて調整していたが、9月9日安値2805円を起点に戻り歩調に転じている。当面、業績回復期待を背景に戻りを試す展開が続きそうだ。

 同社は、半導体用フォトレジスト原料やディスプレー用材料、自動車用塗料、粘接着剤などに欠かせないアクリル酸エステルの製造販売が主な事業。10月11日に発表した第3四半期累計(23年12月~24年8月)連結決算は、営業利益が29億9700万円(前年同期比1.9%減)と減益となった。電子材料事業の主力製品であるArFレジスト用原料の販売減少などが響いた。

 ただ、最先端のEUVレジスト用原料は実用化の進展から販売は大幅に増加しているほか、半導体市場が緩やかに回復に向かっていることを背景にArFレジスト用原料も復調に向かっている。ディスプレー関連の新規材料も伸長しており、電子材料事業は回復基調が鮮明。また、化成品事業における自動車向け材料も好転しており、業績は着実に回復基調にある。会社側の24年11月期営業利益42億円(前期比17.4%増)予想は上振れの可能性が高い。また、25年11月期については、調査機関によっては営業利益55億円前後を見込むところもあり、業績は回復から拡大基調へと向かいそうだ。(仁)

出所:MINKABU PRESS

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