前週末11日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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材料

■松竹 <9601>  9,246円 (-1,069円、-10.4%)

 東証プライムの下落率2位。松竹 <9601> [東証P]が4日続急落。11日午後2時、25年2月期の連結業績予想の修正を発表。今期の売上高予想を50億円減額して867億円(前期比1.5%増)、最終損益予想を35億円の黒字から5億8000万円の赤字(前期は30億1600万円の黒字)に見直した。増益予想から一転、最終赤字に転落する見通しとなったことを嫌気した売りが出たようだ。子会社が展開する映画館事業では、興行全体が想定よりも低調に推移しており、興行収入の予想を見直した。また、BS放送事業を展開する持ち分法適用関連会社のBS松竹東急では、当初の見通しよりも広告の売り上げが伸びず、経営計画の見直しを実施。これに伴い、持ち分法による投資損失を計上する。同時に発表した8月中間期の売上高は前年同期比7.7%減の395億8700万円、最終損益が6億8100万円の赤字(前年同期は33億1500万円の黒字)だった。

■OSG <6136>  1,782.5円 (-174円、-8.9%)

 東証プライムの下落率3位。オーエスジー <6136> [東証P]が4日続急落。10日取引終了後、24年11月期連結業績予想について営業利益を230億円から190億円(前期比4.0%減)へ下方修正すると発表。売上高については円安を背景に概ね想定通りに推移しているため、従来予想の1530億円(同3.6%増)を据え置いた。一方、利益面では原材料価格の高騰や人件費の増加が重しとなる見通し。

■乃村工芸社 <9716>  800円 (-30円、-3.6%)

 東証プライムの下落率6位。乃村工芸社 <9716> [東証P]が続落。10日取引終了後に3-8月期連結決算を発表。売上高が前年同期比2.6%減の579億4500万円、営業利益が同35.0%減の14億4200万円となっており、これが嫌気された。物販店や飲食店などの「専門店市場」が好調だったほか、テーマパークなどの「余暇施設市場」が堅調だった一方、ショッピングセンターなどの「複合商業施設市場」が減少し、全体の売上高に響いた。また、利益面では販管費の増加が重しとなった。なお、通期の増収増益見通しは据え置いた。

■セブン&アイ <3382>  2,292円 (-33円、-1.4%)

 セブン&アイ・ホールディングス <3382> [東証P]が続落。10日の取引終了後に25年2月期の連結業績予想の修正を発表。今期の最終利益予想を1300億円減額して1630億円(前期比27.4%減)に引き下げた。増益予想から一転、最終減益となる見通し。海外コンビニ事業の低迷と、イトーヨーカドーネットスーパーの事業撤退に伴う関係会社事業関連損失の計上が響く。あわせてセブン&アイは食品スーパーマーケット事業などを統括する中間持ち株会社を設立すると発表した。イトーヨーカ堂などを傘下に収めた中間持ち株会社ヨーク・ホールディングスを設立し、戦略的パートナーの招へいを通じた持ち分法適用会社化の検討を開始する。セブン&アイを巡っては、カナダのアリマンタシォン・クシュタール社が7兆円規模での買収提案をしていたことが明らかとなっている。アリマンタシォン・クシュタールの買収提案に対抗姿勢を示すセブン&アイは、グループの事業再編と企業価値の向上に向けた取り組みを加速する姿勢を示したものの、一部は事前に報じられていたこともあり、ポジティブ・サプライズとの受け止めは広がらなかった。業績予想の下方修正が示されたほか、高額な買収案が不成立となるリスクも意識されており、買い持ち高を圧縮する目的の売りが株価の重荷となったようだ。

※11日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース

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