ドル円は148円台半ばに下落 米CPIと米新規失業保険申請件数がともにネガティブな内容=NY為替概況

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ドル円は148円台半ばに下落 米CPIと米新規失業保険申請件数がともにネガティブな内容=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は148円台半ばに値を落とした。本日は一時149円台半ばまで買い戻されていたが、再び150円を試す動きが拒まれた格好となっている。本日は9月の米消費者物価指数(CPI)と米新規失業保険申請件数が発表になり、どちらも予想を上回っていた。

 米CPIはこのところのインフレ低下の一服感を示す内容となった一方、米新規失業保険申請件数は予想を大きく上回り、雇用の冷え込みを示唆する内容となっていた。ハリケーンの影響も指摘されていたが、先週の力強い米雇用統計と合わせて労働市場の基調をFRBが正確に把握するのを複雑する内容ではある。

 米CPIについては、特にコア指数の上昇が指摘されていたが、市場やFRBを心配させるほどの内容ではなく、一部で出ている11月FOMCでの据え置きまではないと見られている。短期金融市場では11月FOMCでの0.25%の利下げ期待が再び高まり、CMEのFedウォッチでは0.25%の利下げの確率が83%、据え置きが17%となっている。前日はそれぞれ80%、20%だった。

 ユーロドルは本日も下値模索が続き、一時1.09ドルちょうど付近まで下げ幅を広げた。ただ、1.09ドルは9月にもサポートされた水準でもあり、ブレイクすることなく終盤には100日線が控えていた1.0935ドル付近まで戻している。ただ、上値が重いことに変わりはなく、来週のECB理事会に向けて1.08ドル台後半に来ている200日線を試す動きになるか注目される。

 一部からは、ECBの利下げ観測で、ユーロはこの先も弱含みで推移するとの見方が出ている。このところのECB理事の発言は利下げ加速を示唆する傾向を強めており、ユーロは引き続き下押し圧力が強いという。短期金融市場では来週のECB理事会での0.25%ポイントの利下げ確率を90%以上で見ている。

 ポンドドルも下値模索の流れが継続。9月にサポートされていた1.30ドルの水準をうかがう展開を見せ、ブレイクしてくるか注目される。本日は英中銀が四半期信用状況調査を公表していた。これを受けてエコノミストからは、今年の英経済は景気後退よりもむしろ、緩やかな成長を示唆しているとの見解が出ている。

 英中銀が実施した最新の信用状況調査によると、英住宅価格は第4四半期にさらに上昇の可能性が高く、今年の英経済は景気減速よりも緩やかな成長を示すことが予想されるという。調査では家計の担保付き融資の利用可能性は8月までの3カ月間で上昇し、11月までの次の3カ月間は変わらないと予想されている。全体として信用状況調査は、大幅な景気減速よりも緩やかな成長を示す可能性が高いという見解を裏付けるものとなっているという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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