富田隆弥の【CHART CLUB】 「上昇基調だが『陰転』には注意」

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コラム

上昇基調だが「陰転」には注意

◆日経平均株価は先週9月26日に1055円高、27日に903円高と連日の高値引けとなり、10月相場への期待を抱かせた。だが、週明け30日は1910円安と急反落し、その後は日々1000円幅の荒いもみ合いとなっている。石破氏が新首相となり、為替・株式市場では思惑が錯綜している。

◆日経平均株価のチャートを見れば、25日移動平均線(3日時点3万7569円)や200日線(同3万7834円)、52週線(同3万6904円)など、日足、週足ともにポイントとなる移動平均線の上にある。8月から続く上昇基調に変わりはなく、7月11日に付けた史上最高値4万2426円を目指す流れにあると言える。

◆日足のテクニカル指標では、短期RCI(順位相関指数)やストキャスティクスが高値で陰転し、目先は調整がほしいタイミングだ。ただし、7月11日高値(4万2426円)から13週、8月5日安値(3万1156円)から9週を経過し、日柄(変化日)的にはそろそろ戻り高値を打つ可能性もある。こうしたテクニカル指標と日柄についてはNYダウのチャートにも当てはまる。

◆9月第4週(9月24-27日)の投資部門別売買状況(現物)では、海外投資家が6週連続で売り越す一方、証券会社の自己売買部門が3週連続で買い越している。9月中間期、自民党総裁選、東京メトロ <9023>の上場承認など、様々な要因を考慮すべきだが、注目したいのは海外投資家の動向だ。10月になって買いに転じるのか、それとも売り越しを続けるのかを確認したい。

◆そのほか、中東やウクライナ情勢の緊迫化(地政学リスク)は気掛かりだし、10月はヘッジファンドの決算対策売りも出やすい。10月23日の東京メトロ上場や27日の衆院選に向かって、証券界としては「相場堅調」をアピールしたいところだが、日経平均株価とNYダウがもし調整を深めるのであれば、チャートに「陰転」リスクが浮上することは頭に入れておく。

(10月3日 記、次回更新は10月12日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

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