郵船は連日の上場来高値更新と異彩放つ、割安さ際立ち中東の地政学リスクもネガティブ材料とならず

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 日本郵船<9101.T>が大きく切り返し、一時4.7%高の5543円まで上値を伸ばした。前日に続く上場来高値更新と気を吐いている。ここにきて、海運株への買いが再び活発化しているが、これは中東情勢が改めて緊迫化していることを背景にコンテナ船運賃市況の高騰が収益を押し上げるという思惑が働いているためだ。有事リスクが逆に買いを誘導する有利なポジションにある。加えて、米国東岸の港湾労働者によるストライキ突入で物流が滞ることが必至の情勢にあり、これも運賃上昇をもたらすとの見方が強い。もとより海運株はバリュー株セクターに位置付けられ、郵船の時価予想PERはわずかに6倍強、PBRも0.8倍台と会社解散価値を下回っている状態だ。また、同社の25年3月期の年間配当は前期実績に120円も上乗せした260円を計画しており、配当利回りに換算して4.7%台に達する。足もとで急速に円安に振れていることも運賃がドル建て決済の海運業界にとっては収益メリットが大きく、投資マネーが食指を動かす好条件が揃っている。

出所:MINKABU PRESS

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