話題株ピックアップ【夕刊】(1):伊勢化、GENDA、三菱重
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■伊勢化学工業 <4107> 22,350円 +2,930 円 (+15.1%) 本日終値 伊勢化学工業<4107>が急騰。福岡市は前週末27日、環境省の脱炭素先行地域に選定されたと発表。更に、福岡ドーム(みずほPayPayドーム福岡)の屋根にペロブスカイト太陽電池を大規模に設置する計画を公表した。週明け9月30日の東京市場で日経平均株価は急落し、全面安症状となったが、その後国内メディアが福岡ドームでのペロブスカイト太陽電池の導入計画を取り上げたこともあって、関連銘柄への物色意欲が強まり、同電池の主原料となるヨウ素を生産する伊勢化に短期志向の資金が向かったようだ。K&Oエナジーグループ<1663>や豊田通商<8015>も堅調に推移している。 ■GENDA <9166> 2,875円 +342 円 (+13.5%) 本日終値 GENDA<9166>が4日続伸。同社は9月30日取引終了後、グループのシン・コーポレーションが、カラオケ施設運営事業を展開するアトム(横浜市西区)から仙台市若林区にあるカラオケ施設1店舗を取得したと発表。これが株価を刺激したようだ。取得価額は非公表。譲受対象店舗がグループに参画することにより、グループが展開中の店舗との人的資源やデジタルトランスフォーメーション(DX)にかかる知見の共有、消耗品などの共同購買による店舗運営効率の向上が期待できるとしている。 ■三菱重工業 <7011> 2,283.5円 +166 円 (+7.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位 三菱重工業<7011>や川崎重工業<7012>、IHI<7013>が大幅高。前週末に石破茂・自民党新総裁が誕生し、週明け9月30日の株式市場では金融所得課税強化への懸念などを背景に日経平均株価は一時2000円を超す下げとなったが、翌10月1日は大幅に反発しており、「ショック安」は一服した格好となった。政策通として知られ、過去に防衛相を務めた経験を持つ石破新総裁について、岸田路線を継承するとの見方が市場では徐々に強まっている。これまでの防衛費増額の潮流のなかで事業環境を踏まえると、防衛関連株には買い安心感が意識されており、「石破銘柄」として選好する向きもあるようだ。更に1日にはイスラエル軍がレバノン南部で限定的な地上進行を開始したと伝わった。中東情勢が緊迫度合いを増したことも、防衛関連株に対する資金流入を誘発する要因となったとみられている。東京計器<7721>や日本アビオニクス<6946>、日本製鋼所<5631>も急騰している。 ■ローム <6963> 1,715円 +109 円 (+6.8%) 本日終値 ローム<6963>が8%を超える上昇で一時1740円台に買われる人気。テクニカル的にも5日・25日移動平均線のゴールデンクロスが目前で底値離脱の動きを鮮明としている。前日取引終了後に同社とデンソー<6902>が半導体分野で提携の検討を開始することを発表、これを材料視する買いを引き寄せている。自動車のエレクトロニクス化が進展するなか、自動車の電動化に必要な電子部品や半導体の調達や自動運転分野の知能化(高度化)で協業することで、同分野での展開力に磨きをかける。業務提携だけでなく、デンソーがローム株を一部取得する方針も示している。なお、デンソーも堅調な値動きを示している。 ■アダストリア <2685> 3,550円 +215 円 (+6.5%) 本日終値 アダストリア<2685>が3日ぶりに反発。同社は9月30日取引終了後、25年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比3.8%減の99億1500万円となったが、通期計画190億円に対する進捗率が52.2%となっていることが買い安心感につながっているようだ。売上高は同8.5%増の1442億300万円で着地。「グローバルワーク」や「ニコアンド」など主力ブランドの売り上げが堅調だった半面、人件費や設備費の増加などが利益面の重荷となった。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。 ■しまむら <8227> 8,311円 +487 円 (+6.2%) 本日終値 しまむら<8227>が3日ぶりに急反発した。9月30日の取引終了後、25年2月期第2四半期累計(2月21日~8月20日)の連結決算を発表。売上高は前年同期比4.3%増の3305億9500万円、最終利益は同5.5%増の221億円となった。中間期に関してこれまで同社は減益見通しを示していたが、一転して増益で着地しており、ポジティブ視されたようだ。主力のしまむら事業では、高価格帯のプライベートブランド(PB)商品の拡大が奏功。夏物商品の販売が好調に推移した。 ■霞ヶ関キャピタル <3498> 15,900円 +920 円 (+6.1%) 本日終値 霞ヶ関キャピタル<3498>が大幅反発。同社は9月30日取引終了後、SREホールディングス<2980>と設立したX NETWORKが、冷凍保管サービス「COLD X NETWORK」の提供を開始したと発表。順次サービスを展開するとしており、これが材料視されたようだ。「COLD X NETWORK」は、季節要因などによる荷主の需要変動に応じて短期間から長期間まで、柔軟にパレット単位で冷凍荷物の保管が可能となるサービス。第1号案件として、同社とJA三井リース建物が共同開発した「LOGI FLAG TECH所沢I」に導入され、冷凍自動倉庫内の容量の約半分である2000パレット分の荷物を約5年間SBSゼンツウ(東京都新宿区)から寄託を受ける予定となっている。 ■TPR <6463> 2,331円 +132 円 (+6.0%) 本日終値 TPR<6463>が大幅高で3日ぶりに反発。9月30日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を70万株(発行済み株数の2.08%)、または15億円としており、取得期間は10月1日から来年3月31日まで。機動的な資本政策の遂行を通じて、株主還元の充実ならびに資本効率の向上を図るためとしている。 ■INFORICH <9338> 4,245円 +230 円 (+5.7%) 本日終値 INFORICH<9338>が上げ幅を拡大した。9月30日の取引終了後、フランチャイズ契約を結ぶタイ企業が、同国のコンビニエンスストア「7─Eleven」の店舗でのモバイルバッテリーシェアリングの「ChargeSPOT」のサービス拠点拡大に向けたパートナーシップ契約の締結を発表。収益貢献を期待した買いを誘ったようだ。2024年末までに1800拠点、25年までに2500拠点でのサービス提供を目指す方針。現地でのサービスの利便性を高めていく。 ■ジーエヌアイグループ <2160> 3,035円 +148 円 (+5.1%) 本日終値 ジーエヌアイグループ<2160>が大幅反発。午前9時15分ごろ、24年12月期第3四半期(7~9月)に株式評価益及び為替差益の合計で16億2400万円の利益が発生したと発表しており、好材料視された。豪マッコーリー社との自社株価予約取引に関して、上期に株式評価損10億4400万円をその他費用に計上したが、第3四半期に株価が上昇したことにより株式評価益5億8200万円が発生したという。また、ナスダック上場企業である中核子会社ジャイア・セラピューティクスのリバースマージャー取引に関して、上期に為替差損10億9300万円を金融費用に計上したが、その後の為替相場の変動により第3四半期に為替差益 10億4200万円が発生したという。なお、同件による業績への影響は11月14日に発表予定の第3四半期決算に反映させるとしている。 株探ニュース