富田隆弥の【CHART CLUB】 「急落一巡も、まずは下値固め」

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コラム

急落一巡も、まずは下値固め

◆7月25日までの株式市場の急落は凄まじかった。25日の日経平均株価は1285円安と7日続落し、1日で一気に3万9000円、3万8000円の大台を下回る釣瓶落としの下げとなった。直近7日間の下げ幅は3406円、下落率が-8.25%に達したが、11日高値の4万2426円を起点にとると、9日間の下げ幅は4557円、下落率は-10.7%とさらに厳しい(25日時点)。

◆11日までの上昇は、オプションSQ(特別清算指数算出)に絡む特殊要因があり、テクニカル指標が過熱感を強める中を、11日に窓を空けて「離れ小島」(アイランドリバーサル)の高値を付けるといった特異なものだった。その分、反動も小さくないということだろう。チャートは7月上旬に見せた「上放れ」を帳消しにして、5月30日(安値3万7617円)以来の水準に戻っている。

◆さすがにここまでくると、日足のRCI(順位相関指数)の短期線(9日線、13日線)の底値到達もあり、そろそろ下げ止まりが想定される。25日の急落では出来高が21億1519万株に膨れて全面安となり、目先の「セリング・クライマックス」をうかがわせる。

◆その意味では「目先の買い」も一策だが、その場合は短期勝負が前提となる。今回の急落でチャートは上昇基調に亀裂を入れており、反転してもすぐ本格上昇に向かうとは思えない。日足の25日移動平均線、75日線、一目均衡表の雲(先行スパン)、週足の13週線、26週線など多くの節を割り込んでおり、上昇に際してはまずそれらが壁になる。

◆上昇が止まると再び売りが出て、チャートは下値もみ合いとなりやすい。いわゆる「二番底」「下値固め」を形成するパターンだが、現在は下値が確定した訳でなく、いま夏休み期間中であることも考慮し、じっくりと相場の行方を見定めたい。

(7月25日 記、次回更新は8月3日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

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