話題株ピックアップ【昼刊】:川崎汽、三菱UFJ、三井海洋

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■川崎汽船 <9107>  2,653円   +153 円 (+6.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 川崎汽船<9107>の上げ足に弾みがつき、前日の大幅高に続ききょうも5%超の上昇で2600円台に歩を進め、分割修正後株価で約4カ月ぶりに年初来高値を更新した。このほか、日本郵船<9101>や商船三井<9104>なども上値指向を鮮明とし、海運株への資金還流が目立ってきた。全般はバリュー株見直しの動きが顕在化、低PBR株の宝庫である海運セクターにも投資マネーが食指を動かしている。コンテナ船運賃市況が足もとで急速に上昇傾向をみせているほか、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も6月27日に2000の大台を回復し、なお上昇基調を維持し前日時点で早くも2100に乗せてきた。これが海運大手に強力な追い風となっている。また、足もとで進む円安も、運賃ドル建て決済の海運各社には収益押し上げ要因としてポジティブ材料視される。

■三菱UFJ <8306>  1,805円   +56 円 (+3.2%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>がそろって高く、銀行株が上値指向を強めている。11月の米大統領選に向け、米国時間6月27日に開かれたテレビ討論会では、バイデン大統領の高齢不安を一段と高める方向に作用し、トランプ前大統領が優勢となったとの受け止めが広がっている。トランプ氏が大統領に就任した際には、対中関税の大幅な引き上げによるインフレ高進と、拡張的な財政政策に伴う財政悪化のリスクが高まるとの見方から、足もとで米長期金利には上昇圧力が掛かっている。更に、日米金利差が拡大するとの思惑からドル円相場は一時1ドル=161円台後半までドル高・円安が進行。円安に歯止めを掛けるために日銀が追加利上げに踏み切るとの観測も広げる形となっている。内外金利の上昇期待が高まるなかで、事業環境の好転を見込んだ買いが銀行株に入っている。ゆうちょ銀行<7182>や北洋銀行<8524>、千葉興業銀行<8337>も堅調に推移している。

■三井海洋開発 <6269>  2,897円   +63 円 (+2.2%)  11:30現在
 三井海洋開発<6269>が5営業日ぶりに反発している。同社は1日取引終了後、Terra Drone(テラドローン、東京都渋谷区)と海洋プラットフォーム向け検査ドローンの共同研究開発契約を結んだと発表。これが材料視されているようだ。両社は、将来的に原油貯蔵タンク内での検査作業を完全にドローンに代替することを目指し、現場からのフィードバックをもとにした改善点の洗い出しなど、技術的な議論を重ね、海洋プラットフォーム特有の過酷な環境に対応したドローン検査技術を業界に先駆けて開発するとしている。

■タスキホールディングス <166A>  626円   +13 円 (+2.1%)  11:30現在
 タスキホールディングス<166A>が3日ぶりに反発している。1日の取引終了後、グループ会社ZISEDAIが、建築プラン生成AIサービス「TASUKI TECH TOUCH&PLAN」(以下「TOUCH&PLAN」)に関する特許を取得し、不動産デベロッパー事業者に向けた外部提供を開始したと発表しており、好材料視されている。「TOUCH&PLAN」は、敷地にどのくらいの高さ・容積の建物が建てられるかを確認する「ボリュームチェック」業務を1件あたり約5分で算出することができるサービス。従来、ボリュームの判断には建築法規の理解を要するため、外部の建築事務所への委託や、社内の設計部門で作成することが多いが、外部の設計事務所にボリュームチェックを依頼した場合5~10日ほど時間を要し、1件あたり約10万円の費用が発生していた。「TOUCH&PLAN」を利用することで、仕入れ担当者のスキルの均一化と事業検討の迅速化、コスト削減を実現するとしている。

■持田製薬 <4534>  3,210円   +60 円 (+1.9%)  11:30現在
 持田製薬<4534>が3日続伸した。2日午前10時、損傷した末梢神経を修復・再生する神経再生誘導材「ReFeel」(一般名:Nerve Cuff)について、米食品医薬品局(FDA)より510(k)許可を取得したと発表。近日中に米国で発売予定としており、事業への好影響を期待した買いが入ったようだ。神経再生に適した環境を保ち、神経の修復・再生を促すアルギン酸ナトリウムと、シート材の柔軟性と強度を保つポリグリコール酸不織布で構成したシート材の医療機器で、日本国内では同じ構成のシート材「dMD-002」を海綿体神経損傷の修復用途で開発を進めているという。

■カプコン <9697>  3,088円   +56 円 (+1.9%)  11:30現在
 カプコン<9697>が4日ぶりに反発している。1日の取引終了後、3DCG制作を手掛ける台湾のミニマム・スタジオ(台北市)の発行済み株数の3分の2を取得し、子会社化したと発表したことが好感されている。ミニマム・スタジオ社はコンシューマーゲーム開発におけるアニメーション制作を得意とし、「バイオハザード4」「ドラゴンズドグマ2」などでも制作実績のあるスタジオ。今回の子会社化は、カプコンの長期経営目標である年間販売本数1億本達成に向けた開発力・技術力の持続的強化を図るためとしている。なお、25年3月期業績への影響は軽微としている。

■チヨダ <8185>  951円   +15 円 (+1.6%)  11:30現在
 チヨダ<8185>が続伸している。1日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比16.4%増と2ケタ増となり、6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。前年に比べて土日の回数が1日ずつ多かった影響が約6%あったほか、梅雨入りが遅かったため客数が同6.7%増と今期に入って初めて前年を上回ったことが寄与した。商品別では、レインシューズは伸び悩んだものの、プライベートブランド「セダークレスト」の透湿防水機能を備えたユーティリティスニーカーや、父の日にあわせてテレビCMを実施した、手を使わずに立ったまま履けるスパットシューズなどが好調だった。なお、全店売上高は同12.3%増だった。

■ゴールドウイン <8111>  9,052円   +130 円 (+1.5%)  11:30現在
 ゴールドウイン<8111>が堅調。1日の取引終了後、アウトドア・スポーツ衣料の製造販売を手掛ける韓国のYoungone Holdingsと合弁会社を設立すると発表した。韓国で自社ブランド「ゴールドウイン」商品を販売し、同国での事業拡大を目指す。合弁会社の出資比率はゴルドウインが60%、Youngoneが40%。設立日は10月の予定。今後の業容拡大が期待されている。

■サンバイオ <4592>  1,052円   -166 円 (-13.6%)  11:30現在
 サンバイオ<4592>は3日続落。東京証券取引所が2日から、同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)にすると発表。これによって個人投資家からの資金流入が細るとの見方から売られている。また、日本証券金融も同日以降、貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を50%(うち現金担保分20%)にするとした。

■トーエネック <1946>  5,330円   -610 円 (-10.3%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 トーエネック<1946>が急落。1日の取引終了後、親会社である中部電力<9502>が保有するトーエネク株の一部を売り出すと発表した。売出株式数は121万7400株で、需要状況に応じて上限18万2600株のオーバーアロットメントによる売り出しも予定する。同時にトーエネクは、取得総数14万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.75%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いの実施も発表しているが、売出株式数が自社株買いの規模を上回っているとあって、株式の需給悪化を警戒した売りが出たようだ。売出価格は8日から11日までのいずれかの日に決める。自社株の取得期間は8月8日から2025年3月24日まで。10月1日付で予定する株式分割考慮後ベースで自社株の取得総数の上限は70万株となる。

■ネクステージ <3186>  2,289円   -125 円 (-5.2%)  11:30現在  東証プライム 下落率5位
 ネクステージ<3186>が大幅安。1日の取引終了後、上期(23年12月~24年5月)連結決算について売上高が前年同期比15.3%増の2649億8300万円、営業利益が同2.6%減の77億6100万円だったと発表。減益を嫌気した売りが出ている。上期の国内中古車登録台数が前年を上回るなか、新規出店などが奏功し売上高は増加。一方、販管費も増加したことで利益は押し下げられた。なお、通期の増収増益見通しに変更はない。

■ワークマン <7564>  3,705円   -80 円 (-2.1%)  11:30現在
 ワークマン<7564>が反落している。1日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比4.0%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったものの、6月の増収は織り込み済みとの見方が強いようだ。ファン付きウェアや冷感コンプレッションウェア、アームカバーなどの暑さ対策商品が伸長したことに加えて、メンズ・レディースともに夏物のカジュアルウェアや肌着が好調に推移した。なお、全店売上高は同7.3%増だった。

■リボミック <4591>  118円   +25 円 (+26.9%) 一時ストップ高   11:30現在
 リボミック<4591>が一時ストップ高の水準となる前営業日比30円高の123円に買われ、年初来高値を更新した。1日の取引終了後、軟骨無形成症の小児患者を対象とした「umedaptanib pegol(抗FGF2アプタマー)」を用いた前期第2相臨床試験の観察試験において、13人の患者の組み入れが完了したと発表した。また、観察試験を終了した患者に対する「umedaptanib pegol」の高用量の皮下投与試験(コホート2)の第1例目の投与が実施されたとも開示した。一連の発表を材料視した買いが株価を押し上げたようだ。

■RI <9214>  1,903円   +400 円 (+26.6%) ストップ高   11:30現在
 Recovery International<9214>が反発した。1日の取引終了後、Elith(東京都渋谷区)との業務提携を発表した。Elithは東京大学の松尾研究室出身者が創業または松尾研の支援を受けて創業された企業のうち、技術や事業力での成長可能性が認められるスタートアップ企業群「松尾研発スタートアップ」の1社とあって、材料視されたようだ。ElithのAIソリューションを活用し、訪問看護業界において看護師らが最適な訪問ルートを自動的に選定するシステムを開発する。ルート整備の時間を短縮し、訪問看護サービスの質の向上につなげる。

■平山ホールディングス <7781>  1,087円   +79 円 (+7.8%)  11:30現在
 平山ホールディングス<7781>が大幅高で5日ぶりに反発している。1日の取引終了後、27年6月期に売上高460億円(24年6月期予想343億円)、営業利益22億円(同12億円)を目指す中期経営計画を発表したことが好感されている。収益の柱である医療、自動車関連などインソーシング・派遣事業に積極的に経営資源を投下する一方、半導体生産、設備保全などの人材配置を強化し将来を見据えた事業拡充を進めるという。また、現場改善コンサルティング事業や技術者派遣事業を強化するとしている。また、30年6月期には売上高600億円、営業利益36億円を目指すとしている。

●ストップ高銘柄
 セルシード <7776>  514円   +80 円 (+18.4%) ストップ高   11:30現在
 など、2銘柄

●ストップ安銘柄
 AHCグループ <7083>  2,480円   -345 円 (-12.2%) ストップ安   11:30現在
 以上、1銘柄

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