前週末7日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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■塩野義 <4507>  6,301円 (-934円、-12.9%)

 東証プライムの下落率トップ。塩野義製薬 <4507> [東証P]が急反落。6日取引終了後に機関投資家・証券アナリスト向けイベント(7日開催)のプレゼンテーション資料を開示。そのなかで肥満症治療薬(S-309309)のフェーズ2試験の結果速報(解析中)を明らかにし、「単剤開発の可否判断の基準として設定していた、ベースラインからの体重減少率(群平均)は5%を超えなかった」とした。これまで会社側では同治療薬について10%/年以上の体重減少が期待できるとの見方を示していた。今回の試験結果を受け、同治療薬に対して高まっていた期待が剥落し売られたようだ。

■スバル <9632>  2,601円 (-101円、-3.7%)

 スバル興業 <9632> [東証S]が大幅反落。6日の取引終了後に発表した第1四半期(2-4月)連結決算が、売上高80億6200万円(前年同期比3.8%増)、営業利益15億5100万円(同5.0%減)、純利益10億7600万円(同3.4%減)と増収減益となったことが嫌気された。政府による防災・減災、国土強靱化対策の推進もあり、公共投資が底堅く推するなか、同社の道路関連事業も売上高を伸ばしたが、労務費・資機材価格の上昇が利益を圧迫したほか、採算性の高い工事が一部減少したことも響いた。なお、25年1月期通期業績予想は、売上高291億5700万円(前期比0.3%減)、営業利益44億1300万円(同9.9%減)、純利益29億3400万円(同10.7%減)の従来見通しを据え置いている。

■三菱UFJ <8306>  1,622.5円 (-28円、-1.7%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]が反落。日本経済新聞電子版が7日未明、「証券取引等監視委員会は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の銀行と証券2社を行政処分するよう金融庁に勧告する検討に入った」と報じた。この日の銀行株は総じて堅調に推移しているが、三菱UFJは報道が嫌気されて逆行安を演じている。日経電子版によると、勧告の対象は三菱UFJ銀行と三菱UFJモルガン・スタンレー証券、モルガン・スタンレーMUFG証券の3社。顧客企業の事業統合に関する非公開情報について同意を得ずに銀行と証券会社で共有し、銀行がグループ証券との取引を条件に貸出金利の優遇をほのめかすなどの法令違反行為が複数みつかったとしている。

■トヨタ <7203>  3,219円 (-54円、-1.7%)

 トヨタ自動車 <7203> [東証P]が反落。7日、米ブルームバーグ通信が「三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と三井住友フィナンシャルグループ(FG)の2メガバンクが、政策保有株として持つトヨタ自動車の株式売却を検討していることが7日、分かった」と報じた。株式の需給悪化を警戒した売りが出たようだ。三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]と三井住友フィナンシャルグループ <8316> [東証P]の2社のトヨタ株保有総額は時価で1兆3200億円となり、政策保有株式をゼロにする方針を打ち出している損保会社4社の保有分を含めると合計で3兆2000億円を超える規模という。メガバンク2社では複数年かけて段階的に売却する案が出ており、最終的に保有をゼロにするか、大幅に削減するとしている。

※7日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース

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