中小型株の選別強まる、TOPIX改革「第2弾」でニューマネー流入に期待 <株探トップ特集>

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コラム

―新規採用企業には一段の評価余地高まる、直近IPOに対する物色機運も台頭―

 IPOを含む中小型株市場の物色動向に変化が生まれている。依然として大型株優位の状況が続くが、足もとでは直近IPO銘柄などの一部に物色の矛先が向かうなど成長性を再評価する動きも強まっている。そんななか、10月はTOPIX改革「第2弾」が実施される。これにより、今後は東証スタンダードやグロース市場もTOPIXの採用対象となり、新規採用銘柄には新規資金が流入する。成長企業には機関投資家などからの持続的な買いが入りやすくなり、中小型株の物色人気の復活に向けた期待も高まりそうだ。今年のIPO企業数は減少基調が続くが、これは市場改革により上場企業の質が重視される傾向が高まっているため、ともいえる。投資銘柄の選別色が強まるなか、中小型株市場は大きな転換点を迎えている。

●新TOPIX構成銘柄は7日発表、新規で35銘柄程度採用も

 市場の高い関心を集めるTOPIX改革「第2弾」による新規構成銘柄の発表はあす7日に予定されている。同改革はプライム市場にはもちろんのことだが、中小型株市場にも大きな影響を与えそうだ。

 TOPIX改革の第1弾では、流通株式時価総額100億円未満の流動性が低い銘柄の比率が段階的に引き下げられることなどで2022年4月の東証の市場区分の再編時に約2200銘柄だったTOPIX構成銘柄数は、足もとでは約1630銘柄に削減されている。第2弾では、年間売買代金回転率と浮動株時価総額の累積比率という流動性基準をもとに、一段の絞り込みが行われる。特に、選定対象にはプライム市場に加え、新たにスタンダード、グロース市場が加わることが大きな特徴だ。

 大手証券では、第2弾の実施によりTOPIX構成銘柄は約990銘柄に減少し、1000銘柄を割り込むと予想。スタンダード、グロース市場からは35銘柄程度の新規採用を見込んでいる。具体的には、スタンダード市場からは、日本マクドナルドホールディングス <2702> [東証S]やフェローテック <6890> [東証S]、セリア <2782> [東証S]、東映アニメーション <4816> [東証S]、ヨネックス <7906> [東証S]、ワークマン <7564> [東証S]など。グロース市場からは、GO <581A> [東証G]、トライアルホールディングス <141A> [東証G]、ジーエヌアイグループ <2160> [東証G]、オンコリスバイオファーマ <4588> [東証G]、フリー <4478> [東証G]、パワーエックス <485A> [東証G]、MTG <7806> [東証G]、タイミー <215A> [東証G]、アストロスケールホールディングス <186A> [東証G]、QDレーザ <6613> [東証G]、Synspective <290A> [東証G]、ティアフォー <593A> [東証G]といった12銘柄程度が新規採用される可能性がある。この改革により除外銘柄の構成比率は約2年をかけ段階的に引き下げられ、最終的にゼロとなる。27年10月に一部見直しの再評価が行われ、28年以降は毎年10月に定期入れ替えが実施される。実際の入れ替えは10月最終営業日に行われる。

 プライム市場では600強の銘柄が採用から外れることも見込まれるが、その一方、スタンダード、グロースの両市場にとってはTOPIXの対象に入る歴史的なイベントとなる。新興市場の成長企業には、先行きのTOPIX採用を視野に機関投資家からのニューマネーが流入しやすくなりそうだ。

●アキッパやベルテックスなど直近IPO銘柄に買い資金も

 一方、足もとでは中小型株の動向を示す東証グロース市場250指数は、8月は前月比で18%高と急伸し、9月は同1%安と横ばい圏だった。AI・半導体関連株の上値が重くなるなか、個人投資家には投資資金をIPO銘柄を含む中小型株に向ける動きも出ている様子だ。

 特に、9月に新規上場した駐車場マーケットプレイス「アキッパ」の運営を手掛けるakippa <627A> [東証S]など直近IPO銘柄が見直されている。9月には9社が新規上場したが、設置型の健康社食サービス「OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)」などの企画・運営を手掛けるKOMPEITO <618A> [東証G]やリワードマーケティングプラットフォーム「SKYFLAG」を運営するSkyfall <625A> [東証G]、不動産コンサルティングのベルテックス <623A> [東証S]などの銘柄が堅調だ。レゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]の石油化学事業がパーシャルスピンオフし29日に上場したクラサスケミカル <646A> [東証S]は、株主還元では株主資本配当率(DOE)5%を目標としており、足もとの株価は配当利回りで5%台と高いことが注目されている。

●10月IPOは3銘柄、ルクレ、トグルHDに注目

 そんななか、10月IPOでは3社が新規上場する。昨年に比べ6社の減少となる。上場維持基準を引き上げるグロース市場改革が引き続き影響し、IPOの減少基調は続いている格好だ。10月IPOの具体的な内訳は東証グロース市場に2銘柄、名証ネクスト・福証Qボードへの同時上場が1銘柄というものだ。

 13日のアイビスホールディングス <9334> [名証N]は、就労継続支援B型事業の運営を行っている。TOKYO PRO Market及びFukuoka PRO Marketから名証ネクスト・福証Qボードへの上場となる。発行価格から弾いた資金吸収額は1億円台、時価総額は10億円程度。15日にはルクレ <648A> [東証G]が登場する。同社は建設、保育・教育、自動車の車体修理・整備などフィジカルワーカーの現場業務に対し、写真を起点とするDX支援を行っている。発行価格から弾いた資金吸収額は57億円程度、時価総額は約140億円だ。30日にはトグルホールディングス <652A> [東証G]が登場する。同社は独自のAI技術を活用した再開発可能土地の仕入れ販売及びAIシステム・AIエージェントの開発などを展開している。想定発行価格から弾いた資金吸収額は150億円程度、時価総額は600億円近辺と大型のIPOとなる見通しだ。

株探ニュース

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