前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―
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■JMDC <4483> 4,750円 (+207円、+4.6%) JMDC <4483> [東証P]が大幅高で3日続伸。約1ヵ月半ぶりに年初来高値を更新した。健康保険組合の医療情報を匿名加工してビッグデータ化し、これを製薬会社や保険会社などへ提供するビジネスを展開する。業績は高成長トレンドをまい進しており、26年3月期は21%増収、営業32%増益を見込んでいる。業績成長力の高さから40倍台のPERにも割高感は感じられない。16日に同社の子会社であるリアルワールドデータが医療法人徳洲会(東京都千代田区)及び徳洲会インフォメーションシステム(大阪市)と追加データ収集型製造販売後データベース調査の実施に関する業務提携を締結したことを発表しており、これが新たに株価を刺激する材料となった。 ■HUグループ <4544> 3,534円 (+147円、+4.3%) H.U.グループホールディングス <4544> [東証P]が大幅反発。同社は16日の取引終了後、車いすや介護用ベッドなどの福祉用具レンタル卸事業を営む子会社ケアレックスの株式の8割をワキタ <8125> [東証P]に52億円で譲渡すると発表した。前日16日にHUグループ株は大幅安となっており、この反動の動きが出たほか、事業の選択と集中に向けた取り組みを評価した買いも入り株価を押し上げたようだ。実行日は11月28日を予定。また、同日を起点とし1年半から2年後の間に全株式をワキタに譲渡する方針。ケアレックスは持ち分法適用会社となる予定としている。ケアレックスの子会社で在宅サービス事業を営むStarQガイアは譲渡の対象外となり、HUグループの直接子会社になる。26年3月期の業績に対する影響は精査中で、業績修正が必要になった場合は速やかに開示する。 ■トリプラ <5136> 2,140円 (+89円、+4.3%) tripla <5136> [東証G]が3日ぶり大幅反発。同社は16日の取引終了後、25年10月期第3四半期累計(24年11月-25年7月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比42.8%増の18億2400万円、最終利益は同5.4倍の3億800万円となった。業況を評価した買いが入ったようだ。主要サービスの「tripla Book」や「tripla Bot」の施設数が増加し、収益を押し上げた。 ■電算システム <4072> 3,510円 (+110円、+3.2%) 電算システムホールディングス <4072> [東証P]が大幅続伸。17日午後3時ごろ、傘下の電算システムがJPYC(東京都千代田区)と、日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用した決済・送金・精算などの社会実装に向けた共同検討に関して基本合意したと発表しており、好材料視された。電算システムが全国のコンビニエンスストアやドラッグストアなどで構築してきた6万5000店超の収納代行・コンビニ決済ネットワークと、JPYCが発行する日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用し、B2C/B2B決済及び企業間精算のユースケースを順次具体化するという。また、検証にとどまらず、実店舗決済とEC決済などの各チャネルで横断的に使える設計を進め、社会実装を見据えたサービス化へと落し込むという。 ■三桜工 <6584> 953円 (+22円、+2.4%) 三櫻工業 <6584> [東証P]が3日ぶり反発。独立系の自動車部品メーカーで、自動車用チューブで高い商品競争力を誇るが、持ち前の技術力を武器にサーマルソリューション(水冷製品)で需要を開拓し、特にデータセンター事業に新規注力の方針でマーケットでも注目度を高めている。そうしたなか、同社は16日取引終了後、コンテナ型データセンター用水冷モジュール製品をゲットワークス社と協業で新規開発するとともに、受注を獲得したことを発表した。これを材料視する形で投資資金の流入を促した。 ■シャノン <3976> 404円 (+9円、+2.3%) シャノン <3976> [東証G]が3日ぶり反発。17日、マーケティング支援システム「SHANON MARKETING PLATFORM」(SMP)が立花エレテック <8159> [東証P]に採用されたと発表しており、好材料視された。DX戦略の一環として、顧客との接点の創出・強化を目的に採用されたとしている。 ■ディスコ <6146> 45,320円 (+860円、+1.9%) ディスコ <6146> [東証P]が続伸。 半導体製造装置関連は目先筋の利益確定売りをこなし底堅さを発揮していた。前日16日の米国株市場ではここ最高値街道を走っていたナスダック総合株価指数が7日ぶりに小反落したもののハイテク株には根強い買いが続いていた。特に半導体関連株に強さを発揮する銘柄が目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は9連騰で青空圏を舞っていた。東京市場でも米半導体株高を横目に同関連の主力銘柄には根強い買いが続き下値を支えていた。足もと外国為替市場で1ドル=146円台前半まで急速に円高に振れていたことはネガティブ材料ながら、特にこれを嫌気する動きとはなっていなかった。 ■DWTI <4576> 107円 (+2円、+1.9%) デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 <4576> [東証G]が3日続伸。17日午前11時30分ごろ、開発中の緑内障治療剤「H-1337」に関する特許が、マレーシアで特許査定を取得したと発表しており、好材料視された。同特許は、各国で成立している「H-1337」の物質特許に付随する特許で、開発品のライフサイクルマネジメントの一環として製品寿命を延ばす効果が期待されている。なお、同件による25年12月期業績予想の変更はないとしている。 ■ナブテスコ <6268> 3,257円 (+56円、+1.8%) ナブテスコ <6268> [東証P]が3日ぶり反発。SMBC日興証券が16日、ナブテスコの目標株価を3100円から4300円に増額修正した。投資評価は最上位の「1」を継続している。防衛・船舶を含むトランスポートソリューション(TRS)セグメントが本格的な成長を示していると指摘。27年12月期の過去最高益達成が可能としたうえで、最高益達成に向けた期待値は株価には織り込まれていないとの見方を示している。同証券はナブテスコの26年12月期営業利益予想を従来の232億円から276億円に引き上げている。 ■ベルーナ <9997> 1,062円 (+16円、+1.5%) ベルーナ <9997> [東証P]が続伸。年初来高値を更新した。同社は16日の取引終了後、8月度の月次売上高の速報値を発表。連結売上高は前年同月比7%増の140億600万円と3ヵ月連続で前年同月を上回っており、好感した買いが集まった。ホテル事業は札幌エリア、大阪エリアを中心として好調に推移し、売上高は同35%増の37億5200万円になった。 ■日本アビオ <6946> 4,350円 (+55円、+1.3%) 日本アビオニクス <6946> [東証S]が反発。大和証券は16日、同社株のレーティング「2(アウトパフォーム)」を継続するとともに、目標株価は2500円から4900円に引き上げた。同社の第1四半期(4-6月)の連結受注高は前年同期比3.8倍の176億円と会社想定を上振れした。侵攻する相手方に対して脅威圏外の離れた位置から対処を行うスタンドオフ 防衛関連など防衛省の7つの強化分野中心に、前倒しを除いても受注は好調な模様、と指摘。26年3月期の連結営業利益は会社計画の32億円に対して、同証券では35億円を予想。27年3月期の同利益は45億円を見込み、中期経営計画の目標値(40億円)を超過達成するとみている。 ■UT <2146> 2,794円 (+31円、+1.1%) UTグループ <2146> [東証P]が3日続伸。今月8日に続き再び年初来高値を更新してきた。16日取引終了後、12月31日を基準日として1株を15株に分割すると発表した。投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性向上と投資家層の更なる拡大を図るため。これが手掛かりとなった。 ■丸三 <8613> 983円 (+10円、+1.0%) 丸三証券 <8613> [東証P]が続伸。16日の取引終了後、未定としていた26年3月期の配当予想について、中間配当を32円にすると発表しており、前年同期比2円の増配となることが好材料視された。なお、期末配当予想は引き続き未定としている。 ※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース