富田隆弥の【CHART CLUB】 「12月高のカギ握る『SOX指数』」
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12月高のカギ握る「SOX指数」 ◆世界中が注目した米エヌビディアの第3四半期の決算(24年8-10月期)は、売上高が前年同期比94%増の350億8200万ドルと絶好調だった。年初から驚きの決算を重ねており、次の第4四半期(11月-25年1月)の売上高見通しである69.6%増ですら「増収率が減速」と評するしかないほどの好調ぶりだ。 ◆エヌビディアの株価は最高値圏にある。決算発表を終えて一旦「材料出尽くし」として短期筋の売りが出やすいところでもあり、株価が下がればマーケットは何かしらの売り要因をこじつけてくることだろう。だが、それでも驚くべき収益の成長を続ける間は、株価の押し目買い基調は変わらないと思われる。 ◆NYダウは11月11日に4万4486ドルの史上最高値を付けた後、セオリー通りスピード調整に入ったが、25日移動平均線に差し掛かって反転の構えを見せる。金利上昇や地政学リスクなどの懸念材料を織り込みながら、米国株は上昇アノマリー(経験則)のある11月下旬~12月前半に差し掛かる。 ◆一方、日経平均株価は三角保ち合いを続けている。10月15日高値の「4万0257円」と10月24日安値の「3万7712円」を上下のポイントとする保ち合いであり、11月21日は3万7945円まで下げ、レンジ下限に迫ってきた。 ◆ただ、日経平均株価の短期RCI(順位相関指数)は底値圏にきている。また、21日には「半導体大手キオクシアホールディングスが12月中旬に上場する見通し」と報じられた。そのなかで日経平均株価との連動性が高いフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は、18日の4806ポイントを安値に下げ渋っている。エヌビディアの決算を終えてSOX指数が上昇に向かうならば、日経平均株価は半導体関連株を中心に切り返して「4万円」を試す可能性が出てくる。当面は「SOX指数」の動向にも注目したい。 (11月21日 記、次回更新は11月30日10時を予定) 情報提供:富田隆弥のチャートクラブ 株探ニュース